上腕骨
肩甲骨関節窩
肩関節（肩甲上腕関節）は、骨の形態から上腕骨頭の大きさに比べ肩甲骨関節窩が小さいボールアンドソ
ケットの形態をしており（図1）、他の関節に比べ大きな動き（可動域）を獲得している反面、安定性は非
常に乏しい関節です。この乏しい安定性を補っているのが関節包、
上・中・下関節上腕靭帯（図２）、関
節唇により安定性を高めています。上関節上腕靭帯は上肢（腕）の下方への安定性に働き、中関節上腕靭帯
は90度以下の上肢外転・外旋位で上腕骨頭の前方安定性に貢献し、下関節上腕靭帯は90度以上の外転・外
旋位で上腕骨頭の前方安定性に貢献しています。関節唇は肩甲骨関節窩辺縁を補い上腕骨頭と肩甲骨関節面
の適合性を高める役割をしています。
良く耳にするインナーマッスルと言われる腱板筋群は4つの筋（図２
棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋
）から構成され、上腕二頭筋長頭腱、肩甲骨周囲筋（前鋸筋・菱形筋・僧帽筋）と協調して働くことにより
肩関節は機能的動作が可能となります。
